泡盛のいろは

琉球泡盛のいろはを解説します。泡盛の語源、原料、製造方法など泡盛のいろはが満載です。

泡盛とは

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泡盛とは原料にタイ米と黒麹菌を使い、100%こうじだけで発酵させた蒸留酒のことです。

泡盛は今から約600年前にタイから琉球に伝わったと言われている、日本最古の蒸留酒です。現在48の酒造会社で約530銘柄が生産されています。沖縄本島はもちろん周辺の久米島、宮古島、石垣島など各島で独自に生産され、各地の風土、土壌を反映しています。

アルコール度数は、本土の焼酎のような20度や25度もありますが、30度、35度、40度、43度の泡盛が主流です。高い度数の泡盛では与那国産の「どなん」が有名で、度数はなんと60度です。

泡盛の原料

すべての泡盛は原料にタイ米と、仕込みに黒麹菌を使用します。本土の日本酒の仕込みに白麹、黄麹などを使いますが、これらは繊細で暑さと熱に弱く、腐りやすいために沖縄では使われませんでした。

明治時代には九州地方でも黒麹菌を使うようになりますが、その後、鹿児島で白色変異種株の白麹菌が開発され、沖縄県以外の本格焼酎作りに使う菌は白麹菌が主流となりました。最近は菌培養の技術が飛躍的に発達し、黒麹菌、黄色麹菌も多用されています。

本格焼酎ではその菌の種類で以下のような特徴があると言われています。

  • 白麹菌…淡麗
  • 黒麹菌…コクがでる
  • 黄色麹…軟らかな仕上がり

黒麹菌は、クエン酸を大量に作り出し、発酵中にモロミが腐敗しません。日本最南端の島、沖縄でうまい蒸留酒を醸造するためには暑さと腐敗に強い黒麹は欠かせない材料です。

泡盛の語源、名前の由来

泡盛はどうして「泡盛(あわもり)」と呼ばれるようになったのでしょうか?その名前の由来には諸説があると言われています。

  1. 今でこそ原料にタイ米が使われていますが、当時は沖縄でも粟が作られており、その粟を使って造ったので、「粟盛り」と呼ばれて定着したという説
  2. 蒸留したての度数、品質を見るときに容器に高く酒を上から注ぎ、その泡の立ち具合で鑑定した「泡を盛る酒」という説
  3. 薩摩藩が焼酎と琉球の焼酎を区別するために「泡盛」と命名したという説
  4. 古代インドのサンスクリット語で酒のことを「アワムリ」といい、そこからきたという説

 この中で有力な説は1の粟からきたとされる原料由来説と2の泡を盛るという泡立て判定由来説と言われていますが、はっきりとしたことはわかっていません。

泡盛の仕込み方法

泡盛は原料の米を1回だけ仕込む「全麹仕込み」という独特の方法です。蒸留米に黒麹菌をはやした酸味の強い麹と水を容器に仕込み、糖化と同時に酵母によるアルコールをを行わせます。こうして熟成したモロミを簡単な単式蒸留器で蒸留すると、アルコール分45%に近い泡盛の原酒ができます。

この原酒を素焼きの甕(かめ)に入れ、イトバショウの葉でくるんだデイコ(マメ科の植物)の木栓で密封し、3年以上貯蔵すると淡黄色に色づいて味はまろやかになり、芭蕉の香りが移った古酒(クース)が完成します。

このように3年以上熟成させた泡盛のことを古酒(クース)と呼び、沖縄では慈しんできました。

泡盛の蒸留方法